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 埼玉県警が、県民から申し出のあった振り込め詐欺の犯人をおびき出す「だまされたふり作戦」への協力を断っていたことが、県警への取材でわかった。人手不足が理由で、県警は「協力者の安全確保が大前提だが、当日は警察官が足りなく万全ではないと判断した」などと説明している。

 県警によると、埼玉県北本市の70代男性宅に10月14日昼ごろ、息子を装う男から「小切手が入ったかばんをなくした。400万円が必要だ」などと電話があった。振り込め詐欺だと気づいた男性は、鴻巣署管内の交番に連絡。男性宅に到着した署員が、上司と連絡を取りながら「だまされたふり作戦」をしようと男性と話を進めた。

 だが、現金の受け渡し場所として東京都内を指定されていたことなどから、「事件に対応できる人手が不足している」として作戦を断念。男性の申し出を断ったという。

 県警本部は「だまされたふり作戦」などを活用し、現金を受け取る「受け子」を検挙する「振り込め詐欺特別対策隊」を9月に発足させていたが、署から本部への連絡はなかったという。