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 年に2回、スーパーコンピューターの計算速度をランク付けする「TOP500」が17日、発表された。トップは中国「天河2号」、日本の理化学研究所の「京(けい)」は4位で、上位9位の顔ぶれは昨年11月、今年6月と変わらなかった。スパコンの性能評価は近年、多様化しており、単純な計算速度を競うランキングは曲がり角にある。

 「天河2号」の1位と「京」の4位はそれぞれ4回連続。上位10位のうち六つが米国だった。発表によると、順位が固定化したほか、上位500機種全体の計算速度の伸びはこの2年、鈍っているという。

 現在のランキングは、連立方程式をひたすら解き続ける単純計算の速度を競う。日本は「京」の開発で「世界一」を目標にしたが、近年はスパコンの用途や課題が広がり、性能も多様化。それに合わせ、ビッグデータ解析に必要な性能を競う「グラフ500」、少ない電力でより大きな計算速度を出す省エネ性を競う「グリーン500」など、さまざまなランキングが発表されている。米ニューオーリンズで開催中のスパコンの国際会議では、TOP500と並んで、データの通信速度などを加えた総合的な性能を見る「HPCG」という新指標の導入が検討されている。

 TOP500が始まったのは1993年。グリーン500で世界1位になったスパコン「ツバメKFC」を開発した東京工業大の松岡聡教授は「車でも最高速度だけでなく、加速性能や燃費などの性能項目があるのと同じで、スパコンも様々な性能をそれぞれ特徴づけるランキングに注目するのが重要」と話す。(嘉幡久敬