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 早く、もっと。迷いながらも、より良い教育を求める親たち。お金をかけられる人と、かけられない人との差は広がるのか。

 東京都西部にあって都内でも有数の住宅密集地である中野区。納められた住民税の1人当たりの額が、23区の中でほぼ中央の11番目だ。西武新宿線の沿線を訪ねると、学習塾が立ち並んでいた。

 昨春から長男(6)を学研教室に通わせている主婦松村勢都子(せつこ)さんは数年前、同級生のママ友と親子連れで動物園に行った。その子が象を見て「エレファント」と格好良く発音するのを聞き、「もう英語やってるんだ」と焦った。

 「無料体験のチラシで問い合わせがあるのは、幼稚園児のお母さんが多い」と、駅前で学研教室を開く石井さゆりさん。「家庭でも勉強を見る熱心な層と、子どもの宿題にも関心のない層に二極化している」と感じる。

 ベネッセ教育総合研究所の2012年の調査では、3歳児で46%、5歳児で76%、小学1年で85%が習い事をしている。13年の別の調査では、「子どもの将来を考えると、習い事や塾に通わせないと不安である」と答えた母親は55・5%で、09年に比べ約4ポイント上昇した。

 精密機器会社に勤める中野区の母親(42)は9月から、小3の長男と小1の長女を学研教室に通わせている。勉強のためでもあるが、学童クラブの代わりとなる放課後の居場所づくりのためというのも大きい。

 ただ、最近、中学生の姉がいる同級生の母親から、気になる話を聞いた。自主学習が中心の教室から、中学受験に備えるための塾に移るか悩んでいるという。地元の区立中には、小学校時代に受験塾に通っていた子が多く、レベルが高い。だからいまから塾に通っていないと、高校受験のための内申点で不利になる――というのだ。

 母親は、中学受験をさせるつもりはない。将来は海外の大学への進学も考え、学費をためておきたいと思う。「中学でいい成績を残すために、小学生の段階で塾に走らないといけないのだろうか」。そんな疑問もある。でも、若者の就職が厳しい中、自分の子どもには何か「強み」をつくって欲しいという思いも捨てられない。

 現在、水泳やサッカーを含め、2人にかかっている習い事の費用は、月に約3万5千円。近く、英会話教室も加わる。そこに、さらに高額の受験塾の費用が上乗せされると……。「受験塾に入れば、みんなに流されて、私立中を受験することになり、さらにお金がかかる。それが怖い」

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