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 インターネットによる選挙運動が解禁された2013年の参院選を契機に、各党がネットの政治活動に力を入れている。28日に総務省が公開した同年の政治資金収支報告書で把握できた分だけで、各党のネット関連支出は1億6千万円に上る。今回の衆院選でも、ネットの活用は注目を集めそうだ。

 ネットで独自の存在感を示すのは次世代の党だ。動画投稿サイト「ニコニコ動画」が先月、約10万人から回答を得たネット世論調査の政党別の支持率で、次世代は5%。1位の自民党の40・5%と差はあるが、2位だった。「ネットの世界では、我々は野党第1党」と若手は胸を張る。

 次世代の党は日本維新の会から今年、分裂した。同会は13年、「ネット番組」名目で約680万円を計上。「ネット保守」と呼ばれる層から支持を集める石原慎太郎氏らが出演するネット番組を、13年3月から約1年放送した。「HP関係費」として約1400万円も支出。若手を中心に、無党派層をターゲットに、費用もかからないフェイスブックも活用する。

 民主党も動画制作などの費用に約4800万円。炎上などの批判対応で弁護団費用に525万円、「Webサイトセキュリティ対策費」に約1340万円と、防御策にも力を入れる。

 公明党は「ネット広告代」として約3200万円を支出。社民党はスマホを向けると、党のCM動画が見られるポスターを約75万円で開発し、知恵を絞る。

 ITジャーナリストの津田大介氏は「ネットは、その費用の大小に関わらず、どの党も公平にアピールできる。やり方次第で、無党派層を取り込むきっかけになる」と話す。

 自民党は収支報告書上からはネット支出の確認ができず、朝日新聞の取材にも費用の回答はなかった。(田嶋慶彦)