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 第47回衆議院選挙が2日公示され、12日間の論戦が始まった。安倍晋三首相は消費増税時期の先送りを踏まえ、金融緩和や財政出動で成長を促すアベノミクスの是非を問う。野党は景気回復が中小企業や地方には浸透せず、社会の格差拡大を招いたと批判。安倍政権がこの2年で進めた経済対策をはじめ、集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法の制定、原発再稼働の推進といった様々な政策への評価が争点となる。14日に投票、即日開票される。

 自民党総裁の安倍首相は2日午前、東日本大震災で被災した福島県相馬市の漁港近くで第一声を上げた。「この選挙は、アベノミクスが問われる選挙だ」として、景気回復の道筋を付けたと強調。「地方創生を進めていきたい。デフレ脱却のチャンスを手放すわけにはいかない」とし、政権への支持を求めた。震災復興については「福島の復興なくして日本の再生はなし」とアピール。首相は2012年の前回衆院選、昨年7月の参院選に続いて福島から選挙戦を始めた。

 公明党の山口那津男代表は横浜市で、「経済再生、デフレ脱却の道を推進できるのは自公連立政権しかない。今回の選挙はそれを進める政権選択の選挙だ」と強調。17年4月の消費税10%への引き上げと同時に、食料品などに軽減税率導入を目指すとアピールした。

 民主党の海江田万里代表は、被災地の福島県いわき市で第一声。政権の経済政策について「景気が良くなったと言うが、一握りの人たちの話。今度の選挙がこれまでの流れを変えるチャンスだ」と語り、子育て世代への支援や雇用の安定が重要と訴えた。原発政策については「安倍政権は事故がなかったかのように再び原発を動かそうとしている」と批判した。

 維新の党の江田憲司代表は、横浜市のJR横浜駅前で訴えをスタート。「自民党には、国民本位の改革はできない。岩盤を打ち砕けるのは、全くしがらみのない維新の党だけだ」と主張。政治とカネの問題で政治不信が広がっているとし、国会議員の定数削減などを通じて信頼を取り戻すべきだと訴えた。

 次世代の党の平沼赳夫党首は岡山県津山市で、「自主憲法制定」を念頭に「個人が自立し、国家が自立して初めて日本が成り立つ」と述べた。

 共産党の志位和夫委員長は東京・JR新宿駅前で「安倍政権の暴走ストップの審判を下し、政治を変える絶好のチャンスがやってきた」と述べた。

 生活の党は、午前中に森ゆうこ代表代行が新潟県長岡市で第一声。午後から小沢一郎代表も同県魚沼市で演説し、「今の安倍政治をみなさんの力で変えなければならない」と訴えた。

 社民党の吉田忠智党首は大分県臼杵市で第一声。集団的自衛権の行使容認について「立憲主義を根本から否定する暴挙だ」と批判した。

 新党改革の荒井広幸代表は東京都豊島区で、脱原発を訴えて「政権には是々非々で臨む」と主張した。

1180人超が届け出 前回より2割減

 立候補の届け出は午前8時半に始まり、小選挙区・比例区を合わせて1180人超が届け出た。第三極の新党候補が多く立ち、過去最多の1504人が届け出た前回と比べて約2割減った。共産以外の野党が2人以上立つ選挙区は前回の3分の1以下に減った。

 今回の衆院選から、小選挙区の一票の格差を是正する「0増5減」により、定数は選挙区295、比例区180の計475となる。

 自民党は前職中心に選挙区で283人が届け出た。公明党は選挙区に前職9人を立て、与党として計292選挙区に擁立した。

 民主党は他の野党との候補者一本化を進め、選挙区は結党以来最少の178人にとどまった。維新の党も選挙区は前身の日本維新の会が前回に立てた約半数の77人に減った。

 次世代の党は選挙区に38人を擁立。共産党は沖縄の3選挙区を除く292選挙区に候補を立てた。生活の党は選挙区で13人を届け出たが、前身の日本未来の党が立てた111人から大きく減った。社民党は選挙区に18人を擁立。新党改革は比例区東京ブロックのみに4人立てた。

 諸派のうち、幸福実現党と「支持政党なし」は比例区に候補者を立てた。

最高裁判所裁判官の国民審査も告示

 最高裁判所裁判官の国民審査が2日、中央選挙管理会から告示された。衆院選と同じ14日に投票される。期日前投票は7日から13日までの7日間。15人の裁判官のうち、対象は前回の衆院選後に任命された次の5人。(敬称略。丸数字はくじで決められた告示順)

 ①鬼丸かおる(65)=弁護士出身②木内道祥(66)=同③池上政幸(63)=検察官出身④山本庸幸(65)=行政官出身⑤山崎敏充(65)=裁判官出身

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