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 温暖化対策を話し合う国連の気候変動枠組み条約締約国会議(COP20)で、各国の環境NGOで作る「気候行動ネットワーク」が2日、交渉で最も後ろ向きだった国に皮肉を込めて贈る「化石賞」に日本を選んだ。途上国の温暖化対策支援の資金を使い、二酸化炭素(CO2排出量の多い石炭火力発電所の建設を進めていることが理由だ。

 日本は、電力需要が急増する途上国に高効率の石炭火力発電を輸出。国際協力銀行が融資するなど、成長戦略の一環にも挙げられている。日本の技術で効率を高めればCO2を削減できるとして、先進国の約束にもとづく途上国の温暖化対策向けの資金の一部を石炭火力に融資してきた。

 しかし、石炭火力発電のCO2排出量は、高効率のものでも液化天然ガス(LNG)火力発電の倍ある。建設後40年は運転が見込まれ、高い排出が続く懸念がある。NGOは「日本は非常に短い視野しかない」と批判。資金の使い道を透明にし、再生可能エネルギーに使うべきだと主張した。

 石炭火力をめぐっては、米国が昨年、事実上新設ができなくなる厳しいCO2排出基準を定めた。世界銀行や欧州復興開発銀行も融資基準を厳しくしている。(リマ=香取啓介)