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 豚レバーなどの豚肉を生で食べること(生食)を禁止すべきかどうかを検討していた食品安全委員会の専門調査会は10日、「健康へのリスクが大きく、禁止は妥当」という結論をまとめた。厚生労働省は食品安全委の答申を受けて食品衛生法の規格基準を改め、豚肉の生食禁止を明記する見通しで、飲食店などが違反すると営業停止などの行政処分が出ることになる。

 豚肉は火を通さないと危険だというのはよく知られており、生で食べる習慣はなかった。ところが2012年に牛レバーの生食が禁止された後、代わりに豚レバーを生で出す飲食店が現れた。これを受けて厚労省が食品安全委に、生食禁止が妥当かを諮問していた。

 調査会によると、豚肉を生で食べるとE型肝炎や、細菌、寄生虫による食中毒の危険がある。E型肝炎ウイルスや細菌などは豚が生きているときから内臓や筋肉の内部にいるため、衛生的な環境で食肉処理し、新鮮なうちに食べても防ぐのは難しい。特にE型肝炎は重篤化しやすいという。

 10日の会合では、安全に食べるための加熱温度や時間を議論したが、科学的データが少なく、部位や調理法によっても異なることから、一律の条件は明示せず「肉の色等を確認しつつ、十分に加熱を行うことでリスク低減が可能になる」とした。座長の岡部治彦・川崎市健康安全研究所長は「生で食べないでほしい、というのが最大のメッセージ」と述べた。(小林未来)