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 国が昨年8月から生活保護費を引き下げたのは憲法25条(生存権の保障)に反するとして、大阪府内の13市で暮らす受給者51人が19日、国と13市に引き下げの取り消しと1人あたり1万円の慰謝料を求めて大阪地裁に提訴した。51人の弁護団によると、同様の集団訴訟は各地で起こされ、大阪は17件目という。

 51人は32~80歳の男女。訴えによると、国は保護費のうち食費や光熱費に充てるための「生活扶助」の基準を改定し、来年4月にかけて段階的に平均6・5%(約670億円)減額していく予定。すでに13市は昨年8月と今年4月、改定された基準にもとづいて保護費の受給額を引き下げた。

 51人は受給額が下がったことで外食の回数を減らしたり、新聞の購読をやめたりするなどの影響が出たと主張。「憲法25条が保障する『健康で文化的な最低限度の生活』に達しない生活を強いられた」「改定された基準は算定方法が恣意(しい)的で、保護費削減そのものが目的であるのは明らかだ」と訴えている。提訴後、枚方市の女性(54)は「食費を切り詰めてもぎりぎりの生活。切り下げが続くと今後が不安」と語った。(太田航)