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 暮れになると新聞の文化芸能面にはジャンルごとの回顧記事が載るものです。さて、映画担当記者として今年1年を振り返りますと、2014年公開作品では「アナと雪の女王」と「STAND BY ME ドラえもん」という2本のCGアニメが興行収入1・2位を占め、それぞれ洋画・邦画のナンバー1。悲しいニュースとしては、11月に高倉健さんと菅原文太さんという忘れ得ぬ名優2人が相次いで亡くなりました。CGキャラクターは元気いっぱい大活躍だけれど、さて今の映画界に「健さん」「文太」に迫るような強烈な存在感の俳優がいるであろうか? CGと人間を秤(はかり)にかけりゃCGが重たい映画界、背中で泣いてる唐獅子牡丹(ぼたん)……。

 ――てなことを調子よく書いてしまいそうですが、そんなことは致しません。いい俳優も好きですがいいCGも好きですし、CGだって人間が作っていることは重々承知していますから。「仁義なき戦い」のセリフを借りれば「CGは人間が担いどる神輿(みこし)じゃないの。CGがここまでになるのに誰が血流しとるの。CGが勝手に歩けるいうなら、歩いてみいや!おぅ!」てなもんです(本来のセリフの趣旨から少々ズレてるのはお許しを)。

 ただいま大ヒット公開中のディズニー長編アニメ最新作「ベイマックス」も、CGの表現力にうならされます。亡兄の残した癒やし系ロボット「ベイマックス」と天才メカ少年ヒロが、兄の死の真相を探りながら絆を深めていく物語。「アナ雪」でも見せた人間のキャラクターの生き生きとした感情表現は言うまでもなく、本作で特筆すべきはシンプルの極致というべきベイマックスの顔。日本の鈴にヒントを得たという、二つの円を直線で結んだだけの顔なのに、まばたきと顔の傾きだけで深みのある表情を現します。CGアニメのシンプルな顔のロボといえば「アイアン・ジャイアント」や「ウォーリー」も工夫と苦心の跡がうかがえましたが、ベイマックスはシンプルさでその上を行き、雄弁さで負けていません。むしろシンプルなほど感動は深い、と言えます。

 さてここからは少々ネタ…

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