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 元日から国際面で、連載企画「子どもたちの世界」が始まった。これまでに、シリアから逃れてトルコの難民キャンプで暮らす女の子や、香港デモに参加した高校生などの話が掲載された。読んでいると、世界に存在する課題や問題は、子どもたちの目を通すと、異なる表情を見せるのだと実感する。

 私は6日付紙面で、代理出産で生まれたオーストラリア人の少年の話を書いた。実は、オーストラリアの代理出産については2組の家族を取材したのだが、今回の企画の体裁は「1回で子ども1人を紹介する」だったので、片方しか書けなかった。この機会に、もう一方の話を紹介したいと思う。というのは、話を聞いた2組は、代理出産において「表と裏」のような存在だったからだ。

 オーストラリアの国内法は、報酬がからむあらゆる「商業的な代理出産」を禁じている。つまり、「無償で産んであげましょう」という女性がいれば、合法的に代理出産を依頼できるわけだ。ただ、姉妹のような関係でもない限り、善意だけで他人のために妊娠、出産する女性などいないのではないかと思っていた。

 ところが、そういう女性がいた。レイチェル・クンデさんという33歳の人だ。しかも、彼女はこれまでに、自分の実子を3人、代理出産で3人産んでいる。さらに、代理出産を始める前には、3組の別の夫婦へ卵子を提供したという。

 どんな女性なのか、ぜひ会ってみたい。でも、今回の企画は「子どもたちの目から見た」というのが肝心なので、母親と同時に、その子どもにも話を聞く必要がある。おそるおそる電話でレイチェルさんに「子どもさんたちに話をうかがいたいのですが」と頼んだら、「長女は15歳だから、きちんと話ができるでしょう」と快諾してくれた。

 クリスマス前に、ブリスベン郊外の自宅を訪ねた。母親のレイチェルさんと長女ブリタニーさん(15)、次女キアラさん(10)、三女アディソンさん(7)が迎えてくれた。レイチェルさんは10代で予期しない妊娠をし、ブリタニーさんを産んだ。その後相手の男性とは別れ、今の夫サイモンさん(31)と結婚したという。父親は異なるが、3姉妹はとても仲良しだ。

 三女が生まれる前に、レイチェルさんは卵子提供している。その卵子による体外受精で3組の夫婦に女の子が計3人、生まれた。

 そして末っ子のアディソンさんがまだ1歳半のとき、最初の代理出産を決意。最初に男女の夫婦のために男の子を産み、2度目の代理出産では男性のゲイカップルのために双子の男の子を産んだという。いずれも自分の卵子で、精子は依頼者の男性のものだった。

 つまり、これまでにレイチェル…

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