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 八ツ場ダム(長野原町)本体着工となる基礎掘削の開始予定が21日に迫る中、ダム計画見直しを求めている市民団体が11日、前橋市でダム撤去を題材にした映画の上映会を開いた。団体は「本体着工後も問題点を指摘し続ける」と訴えた。

 上映したのは2014年に製作された映画「ダムネーション」で、米国各地でダムが撤去され、生態系や環境が回復していることを描いたドキュメンタリー。約100人が集まり、鑑賞した前橋市の女性(45)は「考えたこともなかったが、撤去を現実的な選択肢として捉えてもいいのでは」と話した。

 主催した「八ツ場ダムをストップさせる市民連絡会」代表で水問題研究家の嶋津暉之さん(71)が上映後講演し、「完成後も水位の上下で地滑りの可能性がある」「利根川の堤防はもろく、この強化に先に予算を使うべきだ」などと強調した。

 共同で主催した「八ツ場あしたの会」の渡辺洋子事務局長は「本体工事が始まったからといって、反対運動をやめることはない。事業を監視し、問題点を指摘し続け、ダム撤去の時代を迎えたい」と話した。(井上怜)