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 神奈川県逗子市で2012年に起きた「逗子ストーカー殺人事件」にからみ、被害女性の住所を調べるため、市役所に電話をして業務を妨害したなどとして、偽計業務妨害などの罪に問われた元探偵業の小浜博敏被告(61)の判決が20日、名古屋地裁であった。入江猛裁判長は懲役2年6カ月執行猶予5年(求刑懲役3年)を言い渡した。

 判決によると、小浜被告は12年11月5日、殺害された三好梨絵さん(当時33)にストーカー行為を繰り返していた元交際相手の依頼を受けた別の探偵に頼まれ、三好さんの住所を調査。逗子市納税課に三好さんの夫を名乗って電話し、納税通知に関する問い合わせを装って住所を聞き出し、職員の業務を妨害した。小浜被告は依頼から約20分で三好さんの住所を回答し、探偵に3万5千円の報酬を請求していた。

 小浜被告は公判で、ストーカー殺人事件の前日、納税課に電話をかけ、三好さんの住所を聞き出したとする起訴内容を否認していた。

 判決で入江裁判長は、納税課内のパソコンの履歴などから、同課の担当者から住所を聞き出したと認定。「入手した住所地情報をもとに新たな犯罪が引き起こされた」と批判した。

 元交際相手は探偵から三好さんの住所を伝えられ、翌日、三好さんを殺害した後、自殺した。

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 三好梨絵さんの夫(44)は「人捜しの依頼を受けた業者ではなく、下請けの一個人の探偵だけが裁かれたことに疑問を感じます。探偵業に対しても国が規制をしていかないと、いつか同じ悲劇が繰り返されると思います」と代理人の弁護士を通じてコメントした。