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 筑波大学とサッカーJ1鹿島アントラーズなどによる共同研究チームが、鹿島のホームゲームに関して、天気予報や相手チームの所在地、順位などが与えるチケット売り上げへの影響について分析をし、論文としてまとめた。雨の予報の場合は、晴れと予報された日と比べて平均してチケットは44%売れず、相手チームの所在地が1キロ離れると、観客が4・9人減る傾向があったという。

 筑波大の大澤義明教授(社会工学)とアントラーズの営業第一グループ、立正大の桜井一宏准教授(環境経済学)らが分析を進めた。

 天気予報のケースでは、2013年のホームゲーム17試合を主に分析した。晴れと予報された日は、前売りチケットの売上枚数は平均して1300枚、曇りは978枚、雨予報のときは725枚だった。

 これらの予報別の売り上げデータをもとに天気予報が外れたときの影響についても試算した。13年シーズンは試合当日は晴れていたのに、予報では曇りや雨などとされた日が多かった。当日は雨だったのに晴れと予報されて売り上げにプラスの効果があった面を差し引いても、年間で合計5819枚のチケットが売れず、約2千万円分の損失が出たと推計された。

 また、02~13年のホームでのリーグ戦198試合を分析。相手チームの所在地までの距離が1キロ離れると観客は4・9人減った。相手チームのサポーターの交通費の負担が、距離に応じて増えるためとみられる。

 鹿島の順位が一つ下がると観客は427人減り、対戦相手の順位が一つ下がると227人少なくなった。

 データの分析を担当した桜井准教授は「天気予報では1年だけの分析では不十分な面はあるが、予報によるチケット売り上げへの影響を数値として把握できたことは意義がある。今後、過去のデータや他クラブに関しても分析をして、Jリーグ全体の活性化につなげたい」と話す。

 アントラーズの小西弘樹事業部担当課長は「雨と予報された試合の具体的な影響がわかった。今後は、例えば雨の試合では、グッズをつけたりして割安にすることなども検討し、集客できるような対策を検討したい」と話している。(五十嵐透)