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 生者は死者に何ができるのか? 何をするべきか? そんな問題に真摯(しんし)に向き合った国内外の映画2作を見ました。天童荒太さん原作の「悼む人」(堤幸彦監督/2月14日公開)と、英・伊合作の「おみおくりの作法」(ウベルト・パゾリーニ監督/公開中)です。

 世評高い天童さんの小説は未読。キービジュアルはひざまずいて祈る主演・高良健吾さんの姿。チラシの裏にある説明は「主人公・静人は様々な『生』と『死』に出会う巡礼のような旅の中で『(悼む相手が)誰に愛され、愛したか、どんなことをして人に感謝されていたか』を記憶していく」。

 鑑賞前の率直な印象(これを「先入観」と言います)は「マジメなんだろうけど、辛気くさくてうさん臭そうな……」。しかし映画開始早々「なるほど!」とひざを打ちました。人が死んだ現場でひざをつき、広げた左右の手を胸で合わせて悼む静人は、周囲の人間からうさん臭くてキモい人あつかいされます。ヤクザな雑誌記者・蒔野が「くだらねえ、宗教か!」と吐き捨てつつも静人に興味を抱き旅の理由を尋ねると、静人自身「僕は病気なんですよ」と自嘲の笑みを浮かべます。つまり、私の(たぶん原作未読の人の多くの)「先入観」が、物語のスタートとシンクロするわけです。これなら納得。

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