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 東日本大震災を起こした東北沖の震源域で、岩板(プレート)にかかる力の状態が、すでに地震前と同じ水準まで回復していることを示唆するデータが得られた、と筑波大とスイス連邦工科大などの研究チームが発表した。大震災でエネルギーが解放されたが、予想以上に早くたまっている可能性があるという。英科学誌ネイチャー・ジオサイエンスに3日、発表した。

 研究チームは、1998年以降の気象庁の地震観測データを分析、地域ごとに「b値」と呼ばれる大地震と小地震の発生比率を計算した。大地震が多いとb値は1より小さく、その地下の岩板に力がたまっている指標になると考えた。

 東日本大震災の震源域のb値は、98年以降0・9~0・8で推移し、05年半ばから0・6~0・7前後に下がった後、11年3月の地震で1以上に急上昇。この値が13年ごろから下降しはじめ、14年秋には0・8前後に戻っていた。

 ボグダン・エネスク筑波大准教授は「巨大地震の発生間隔は従来考えられていたより不規則だと考えられる。b値の監視が巨大地震の発生予測の向上に役立つ可能性がある」としている。(吉田晋)