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 人口減少に直面する自治体が公共施設のリストラを加速させている。財政難で削減は待ったなしだが、慣れ親しんだ施設の廃止に住民の反発も根強い。合意形成のカギは、情報公開と徹底した対話にありそうだ。

閉鎖知らず 存続求め署名

 東京のベッドタウン、千葉県習志野市。元市議の鴨哲登志(かもてつとし)さん(67)は市に不信を募らせる。「図書館の廃止を知ったのは、市が決めた後だ」

 1993年に児童向けにオープンした市立藤崎図書館。蔵書約4万6千冊のうち5割が絵本や紙芝居などの児童書で、職員が絵本を読み聞かせる月2回の「おはなし会」では子どもたちが耳を傾ける。

 だが昨年3月、市は図書館を19年度に閉鎖し、約1キロ離れた駅前に整備する複合施設への集約を決めた。市全域で進める公共施設の「再生計画」の一環だ。

 宅地開発や湾岸部の埋め立てが進んだ高度経済成長期、市は学校や図書館を次々と建てた。市が所有する123施設をこのまま維持すると、費用は今後25年間で約965億円。老朽化が進み、年平均で従来の2・5倍に膨らむ計算だ。約16万6千人の人口は17年をピークに減少に転じるとみられ、税収減で財源はさらに厳しくなる。

 市は「再生計画」で公共施設の統廃合により費用を3割減らす目標を掲げ、施設の売却や民間への運営委託も進める考えだ。計画の検討段階で、全体の計画について各地の公民館などで説明会を約20回開き、計約200人が集まった。市議会は昨年6月、計画を進める理念を記した条例も可決した。

 一方、鴨さんは「閉鎖される施設の利用者向けに説明がなかった」。昨年9月、図書館存続を求める住民ら約1300人の署名を市議会に提出。「駅前まで子どもたちは通えない」。利用者は声をあげる。

 人口減で税収が細る中、公共施設の維持費不足は自治体共通の悩みだ。施設削減に住民の理解を得るのも難しい。

 人口約7万人の埼玉県鶴ケ島市…

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