[PR]

 女性政治家は、なかなか増えない。地方議員に占める女性の割合は、ざっと10人に1人。自治体の首長ではさらに少なく、47都道府県で現在、女性が知事なのは北海道と山形県だけだ。東京23区を含めた全国の813市区で女性市区長は17人にとどまる。

 ただ、政治の概念を住民運動やNPOにまで広げると、女性の活躍がめざましい。生活に根ざした運動が、女性政治家が誕生する原動力になることもある。

 その代表例が滋賀県だ。1970年代後半、琵琶湖で赤潮が発生し、主婦たちが合成洗剤の代わりに粉せっけんを使う運動をはじめた。79年、当時の武村正義知事のもとでリンを含む合成洗剤の使用・販売を禁じる条例ができた。

 四半世紀余りたった2006年。埼玉県出身で環境社会学者の嘉田由紀子さん(64)は「女、学者、よそ者」と言われながら、知事選に無所属で出馬した。選挙資金は借金。新幹線新駅やダム建設に「もったいない」をかかげ、自公民推薦の現職に挑む戦いは「軍艦対手こぎ船」と称された。

 ただ、嘉田さんには、琵琶湖と人のかかわりを調べるため県内各地の集落を訪ね歩いた実績があった。キュウリを収穫中の女性に「おじいちゃんに内緒であんたに入れる」と耳打ちされ、各地に「隠れファン」がいることに気がついた。

 結果は、現職に3万票以上の差をつけての初当選。嘉田さんは「琵琶湖を研究し、大事にしてきた人だから、と思ってもらえたのだろう」と振り返る。

 知事2期目だった12年には、越直美さん(39)が大津市長に当選し、全国で初めて知事と県庁所在地市長がそろって女性になった。越さんは「選挙中も今も、女性であることをハンディとは感じない。嘉田さんの存在が大きい」。

 滋賀県の政治に詳しい大橋松行・滋賀県立大教授(政治社会学)は「くらしに直結する琵琶湖の存在が滋賀の女性の政治意識を高め、自ら出馬までしなくても、支持する候補を主体的に支える土壌を作った」と話す。

 埼玉県日高市の「みんなの会i…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

こんなニュースも