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午前2時9分、深浦九段勝ち

 深浦九段―佐藤九段戦は2日午前2時9分、233手で深浦九段勝ちで終局した。挑戦にも陥落にも関係ない、来期の順位を争う一局が、最後まで残った。

 これで本日の5局は全て決着した。

 広瀬八段―三浦九段戦と深浦九段―佐藤九段戦の感想戦は続いている。(佐藤圭司)

午前1時25分、広瀬八段勝ち

 広瀬八段―三浦九段戦は2日午前1時25分、157手で広瀬八段勝ちで終局した。これによって、行方八段、渡辺二冠、久保九段、広瀬八段の4人が6勝3敗で並び、4者によるプレーオフが行われることが決まった。

 まず、広瀬八段と久保九段が5日に対戦。その勝者が10日に渡辺二冠と戦い、さらにその勝者が16日に行方八段と戦う。4人とも初めての名人挑戦がかかる。プレーオフにもつれ込むのは第64期以来9年ぶり。

 残りは、あと1局。深浦九段―佐藤九段戦だ。深浦陣に侵入した佐藤玉に対し、深浦九段が猛攻撃を加えている。(佐藤圭司)

午前0時49分、郷田九段勝ち

 阿久津―郷田戦は2日午前0時49分、130手で郷田勝ちで終局した。これによって、三浦九段の降級が決まった。(佐藤圭司)

午前0時48分、鈴木八段の見解

 広瀬八段―三浦九段戦の形勢を、鈴木大介八段に尋ねた。「広瀬さんが残しそうです」とのこと。(佐藤圭司)

午前0時33分、森内九段が残留

 行方八段が投了し、森内九段が95手で勝ち。森内九段は4勝5敗で、自ら残留を決めた。

 行方八段は6勝3敗となり、これで渡辺二冠、久保九段と並び、プレーオフが行われることが決まった。まだ対局が続いている広瀬八段―三浦九段戦で広瀬八段が勝てば4者プレーオフ、負ければ3者プレーオフとなる。(深松真司)

控室から 「熱戦続きそう」

 午後11時16分。残る4局をインターネットで生中継している担当者に、それぞれ現局面について尋ねた。

 森内九段―行方八段戦の担当者は「解説してくれる棋士には『中盤だね』と言われました」。先の長さを覚悟しているような口ぶり。

 深浦九段―佐藤九段戦の担当者は「持将棋(じしょうぎ)の可能性が、だんだん時間を追うごとに深くなってきてますね」。これまた長期戦覚悟だ。

 広瀬八段―三浦九段戦の担当者は「『難しいながらも後手(=三浦九段)を持ちたい』という意見が強かったが、△6九銀~△5五角という攻め筋に疑問の声もあがっています。難しくなったかもしれません」。

 阿久津八段―郷田九段戦の担当者は「ちょっと先手(=阿久津八段)が忙しくなったかもしれません」。

 いずれも、ここから、さらに勝負どころがありそうだ。(佐藤圭司)

午後10時47分、塚田九段登場

 東京・千駄ケ谷の将棋会館の解説場には塚田泰明九段と山口恵梨子女流初段が登場している。2人とも、森内―行方戦について「熱戦ですね」と感心しきり。山口女流が「200手はいきますかね」と言うと、塚田九段は「手数は分からないけど、(終局は、午前)1時コースでしょう」。山口女流は「最強の手の応酬ですよね」と非常にうれしそうだ。

 東京の大盤解説会の入場者は約200人という。(佐藤圭司)

午後10時半、羽生名人登場

 大盤解説会場に羽生善治名人がゲスト出演した。森内九段―行方八段戦について「いやあ、難しい攻防が続いていますよね。一手ずつ予想が難しいです」と解説している。名人の口ぶりからすると、まだまだ熱戦が続きそうだ。(深松真司)

渡辺―久保戦、感想戦は24分

 午後10時05分、渡辺―久保戦の感想戦が終わった。4階の特別対局室で午後9時39分に終局し、隣の対局の邪魔にならないよう配慮して、3階の応接室に両対局者が降りてきたのが同41分。24分間の感想戦は、極めて短い。

 29手目▲5八銀が好手。渡辺二冠は「新しい手だと思います」と自信をのぞかせ、久保九段は「ここでの銀引きは考えてなかった」と素直に脱帽していた。そして「作戦に問題があったかもしれない」と漏らしたのだった。

 終了後、久保九段は静かに立ち去った。渡辺二冠はテレビのインタビューに「(今期A級は)3連敗スタートで、(B級1組に)落ちたらそれも実力と思っていた。(この後、プレーオフになるかどうかは)自分の力では、どうしようもないので」と答えたという。(佐藤圭司)

午後9時39分、渡辺二冠勝利

 首位の久保九段が投了を告げた。69手までで渡辺二冠の勝ちとなり、両者ともに6勝3敗となった。A級順位戦としては非常に早い終局。渡辺二冠が持ち時間6時間のうち3時間34分しか使わずに快勝した。久保九段は5時間45分を消費した。これで、挑戦権争いの焦点は森内九段―行方八段戦に移った。行方八段が勝てば挑戦者決定、負ければプレーオフになる。(深松真司)

屋敷九段も登場

 午後9時17分。東京・将棋会館での大盤解説会にA級復帰を決めた屋敷伸之九段が登場した。

 渡辺―久保戦について、「振り飛車党のファンの皆さんは久保さんに期待なさってるでしょうけど、でも今日はちょっと旗色が悪そうな雰囲気ですね」。

 阿久津―郷田戦については、「(終局時間は)午前1時は、いきそうですね。この2人は、とにかく長いんです。局面を見る必要は無いですね」。昇級を決めて、口もなめらかな屋敷九段だった。確かに、この一局だけ、異常に進行が遅い。(佐藤圭司)

女性アイドルも控室に

 午後8時15分、女性アイドルグループ「乃木坂46」のメンバー伊藤かりんさんが控室に訪れた。

 伊藤さんは専門誌「将棋世界」で「かりんの将棋上り坂↑」というコーナーを持っているほどの将棋ファン。

 今日は対局開始前、特別対局室の側で正座をして、見学もした。「生で対局を見るのは初めて。すごい緊張感でした」と笑顔で話した。(佐藤圭司)

スペシャルゲスト登場

 午後7時30分。東京・将棋会館の大盤解説会のうち、事前申込者を対象にした会場に、日本将棋連盟会長の谷川浩司九段が登場した。「私もついにA級順位戦を、端(はた)から解説する立場になってしまいました」と切り出して、笑わせた。「神戸から東京に向かう新幹線の中でインターネット中継を見て来ました。展開が早い将棋もありますが、そのままスンナリ終わらないのがA級の将棋。皆様、終電の時間とも相談しながら、楽しんで」とあいさつして、拍手を浴びた。

 渡辺―久保戦について、「先手と後手の差は、つくづく大きいな、と感じました。石田流に組むのでも後手番ではかなり苦労をしないといけない」「自玉を固めて、細い攻めをつなげる渡辺二冠好みの展開」「後手がつらい」などと述べた。しかし、「久保さんは『さばきのアーティスト』と呼ばれてますけど、裏技で粘りもすごいですからね」とも。(佐藤圭司)

午後7時、対局再開

 夕食休憩が終わって対局が再開された。ここから夜戦だ。この後はもう、終局まで休憩はない。

 挑戦権争いがかかる2局について、それぞれの新聞解説の棋士に感想を聞いた。渡辺二冠―久保九段戦の解説者、飯島栄治七段は「先手の渡辺二冠が有望」とのこと。森内九段―行方八段戦の解説者、木村一基八段は「まだまだ微妙ですが、どちらかというと先手(森内九段)を持ちたい」。

 あくまでも現段階での感想だが、もし、その通りの結果に終われば、行方八段、久保九段、渡辺二冠の3者、もしくは広瀬八段も入れた4者によるプレーオフに突入することになる。(深松真司)

大阪でも大盤解説会

 大阪市福島区の関西将棋会館道場(06・6451・0220)では午後6時から、大盤解説会が始まっている。日本将棋連盟関西本部によると、あいにくの雨模様の天気にもかかわらず、約60~70人のお客さんが糸谷哲郎竜王らの解説を楽しんでいるという。

 関西期待の新鋭で、順位戦でも今期C級2組で9連勝で最終局を待たずに昇級昇段を決めた千田翔太・新五段によると、「控室での検討では、久保先生の形勢が悪いという評判です」とのこと。宮本広志四段も「夕食休憩に入った局面では、渡辺二冠の竜が、久保陣の飛車と2枚の金、合わせて3枚に当たっていて、久保先生が苦戦のようです」と教えてくれた。ホームグラウンドの関西でも久保の非勢がささやかれているが、果たして、結果は、いかに。(佐藤圭司)

夕食休憩入り

 午後6時10分、夕食休憩に入った。

 10人中、6人が出前を頼んだ。渡辺二冠=「すきやきうどん、モチ入り」、久保九段=「親子丼」、森内九段=「すきやき重」、三浦九段=「親子丼、からあげ追加」、広瀬八段=「天ぷらそば」、郷田九段=「カレー丼」。

 佐藤九段、深浦九段、行方八段、阿久津八段の4人は注文がなかった。

 対局は午後7時に再開される。(佐藤圭司)

羽生名人も登場予定

 東京・千駄ケ谷の将棋会館で本日夜、開かれる大盤解説会には、スペシャルゲストとして羽生善治名人、谷川浩司九段も登場する。

 将棋会館1階の売店では、羽生名人の直筆サイン本が特別に販売されている。書籍は、中野英伴写真集「棋神」で、税込み2880円。午後4時から、まず5冊が販売され、完売。追加で5冊販売されることになった。午後6時半~午後7時で、希望者多数の場合は抽選。

 大盤解説会は、午後8時からで一般2500円。問い合わせは日本将棋連盟道場(03・3408・6167)。(佐藤圭司)

午後に入って大幅にペースダウン

 午後3時すぎ。森内―行方戦で、消費時間に大差がついている。森内九段33分に対し、行方八段は3時間10分も考えている。局面は行方が矢倉中飛車に構え、まだこれから、といった感じだ。

 渡辺―久保戦は、2筋で飛車交換になり、渡辺が敵陣の4一のマス目に打ち込んだところで、久保が考えている。

 全体に、進行速度は大幅にペースダウンしている。(佐藤圭司)

5局のうち3局が角換わり

 5局の対局の戦型を、改めて簡単にご報告しよう。

 渡辺―久保戦は、久保が四間飛車から三間に振り直してから石田流+美濃囲いに組み、渡辺は低い陣形で備えている。久保が2筋で歩を突き、小競り合いが始まろうとしている。

 森内―行方戦は、矢倉戦。行方が△5三銀右から5筋の歩を角で交換し、早めに動く急戦矢倉の趣向に出て、森内がそれに対応している。

 広瀬―三浦戦、阿久津―郷田戦、深浦―佐藤戦はいずれも角換わり腰掛け銀。ただし、この3局は微妙に形が異なっている。

 いつもなら、昼食休憩後の対局再開から午後6時10分の夕食休憩までの時間帯は、じっくりと時間が使われ、指し手もそんなには進まないものだが、本日はどうだろうか。(佐藤圭司)

午後1時 対局再開

 昼食休憩が終わり、対局が再開された。記者は「棋峰」の広瀬―三浦戦の再開時に写真撮影のため入室した。

 朝日新聞の観戦記を担当する松本哲平さんによると、三浦九段は対局開始前に、対局相手の広瀬八段や観戦記者に対し、「足の指を痛めていて、今日は正座ではなく、あぐらになる時間帯が多いかもしれない」という断りがあったそうだ。律義で真面目な三浦九段らしい。

 広瀬八段の横には、ペットボトル入り緑茶がズラリ並んでいた。「じっくり、いきますよ」といったところだろうか。(佐藤圭司)

午後0時10分 昼食休憩に

 5局とも昼食休憩に入った。出前を注文したのは5人。渡辺二冠が里芋煮定食、森内九段がサバ塩焼き定食、三浦九段がスタミナ焼き定食、広瀬八段が梅雑炊、郷田九段がつけとろろそばとおにぎり(梅)。あとの5人は小雨が降る中、外食に出た。

 ここまでの消費時間は、森内九段(15分)―行方八段(1時間40分)▽渡辺二冠(1時間4分)―久保九段(48分)▽深浦九段(1時間3分)―佐藤九段(40分)▽広瀬八段(40分)―三浦九段(52分)▽阿久津八段(27分)―郷田九段(1時間34分)。

 対局は午後1時に再開する。(深松真司)

深浦九段―佐藤九段

 深浦康市九段(先手)―佐藤康光九段戦は、特別対局室の入り口側で指されている。

 両者とも現在4勝4敗で、この将棋だけが挑戦とも降級とも関係ない勝負だ。勝者が敗者より、来期の順位が上になる、文字通りの「順位戦」だ。ただし、その順位が時としてすごい重みを持ってくることは、先ほどの郷田九段の降級の可能性のくだりで、ご理解いただけるのではないだろうか。

 深浦九段は午前9時38分、佐藤九段は9時45分に将棋会館に入った。深浦九段は顔見知りの記者に軽く会釈。佐藤九段は報道陣に軽くお辞儀をして、「おはようございます」。

 戦型は、角換わり腰掛け銀。先手の深浦九段が右四間飛車に構え、4筋の歩を突き、仕掛けている。深浦九段はその後、自陣の3七のマス目に角を据えた後、6四の歩を取りながら飛び出した。佐藤九段も自陣の6三のマス目に角を放ち、4五の地点に駒の利きを集中させている。(佐藤圭司)

阿久津八段―郷田九段

 阿久津主税八段(先手)―郷田真隆九段戦は、「雲鶴」で指されている。特別対局室から最も離れた部屋だ。

 阿久津八段は既に降級が決定しており、本局の勝敗とは関係なく、来期はB級1組の2位になることまで決まっている。いわば、完全なる「消化試合」だ。一方、現在4勝4敗の郷田九段は本局に敗れると、ここまで3勝5敗の三浦九段と森内九段が2人とも勝った場合に、順位の関係で降級となる。つまり、最終戦終了時点で4勝5敗で並んだ場合、順位1位の森内九段と順位6位の三浦九段はA級に残留できるが、順位8位の郷田九段は降級となるのだ。

 郷田九段は午前9時42分、阿久津八段は同47分に将棋会館に入った。

 戦型は、角換わり腰掛け銀模様。同じ戦型の広瀬八段―三浦九段戦よりは、スローペースで立ち上がっている。

 郷田九段は2手目に13分、4手目に38分、考えた。朝日新聞の観戦記を担当する君島(きみしま)俊介さんによると、郷田九段が4手目を考慮中、日本将棋連盟のベテラン男性職員が対局者に昼食の注文を聞くために入室したが、郷田九段は語気鋭く「後にして」と制したそうだ。気合が入っている様子だ。(佐藤圭司)

広瀬九段―三浦九段

 広瀬章人八段(先手)―三浦弘行九段戦は、「棋峰」で指されている。特別対局室の隣の大広間をふすまで3室に仕切った中央の部屋だ。

 現在5勝3敗の広瀬八段は、この対局に勝てば、現在6勝2敗の行方八段と久保九段が2人とも負けた場合に、プレーオフに参加できる。一方の三浦九段は、本局に負けたら即、降級が決定してしまう。ここも順位戦らしい、大きな勝負だ。

 三浦九段は午前9時39分、広瀬八段は9時43分に将棋会館に入った。

 戦型は、角換わり腰掛け銀。指し手が早い。両者、想定の範囲内、という感じだ。(佐藤圭司)

森内九段―行方八段戦

 特別対局室の隣、「高雄の間」で指されているのは、森内俊之九段(先手)―行方尚史八段戦だ。久保九段と並んで首位の行方八段は名人初挑戦が、森内九段にはA級残留がかかった大一番だ。

 森内九段は午前9時半に「おはようございます」と報道陣にあいさつして将棋会館に入った。対局者10人の中で一番乗りだった。行方八段は一番最後の午前9時55分、コーヒーを片手に一礼して中に入った。

 戦型は相矢倉。後手の行方八段が△5三銀右の急戦の構えだ。(深松真司)

渡辺二冠―久保九段戦

 特別対局室で指されているのは2局。その1局が、渡辺明二冠(先手)―久保利明九段戦だ。出入り口からは奥の、窓側で指されている。久保九段は6勝2敗とトップを走り、渡辺二冠は5勝3敗と星一つ差で追っている。両者とも挑戦権にからむ、注目の一戦だ。久保九段は角道を止めない四間飛車から、3筋の歩を突き、石田流も視野に入れている。得意戦法の一つだ。渡辺二冠は居飛車で対抗している。

 渡辺二冠は午前9時42分、久保九段は同44分に将棋会館に入った。A級棋士の「入り」を取材するため、待ち構えた新聞、テレビ、専門誌などの報道陣が20人ほどいただろうか。例年より多い。今回の「将棋界の一番長い日」の注目度の高さを、ひしひしと感じた。(佐藤圭司)

午前10時、最終ラウンド、一斉に開始

 羽生善治名人への挑戦権を10人のトップ棋士が争う第73期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終9回戦が1日午前10時、東京・千駄ケ谷の将棋会館で5局一斉に始まった。熾烈(しれつ)な挑戦者争いと過酷な残留争いが絡み、タイトル戦並みに注目を集めることから「将棋界の一番長い日」と呼ばれる。順位戦は、棋士の「格」と生活に直結するうえ、一般棋戦の中で最も持ち時間が長く、終局も深夜にもつれ込むことが多い。その中でも、ひときわ熱を帯びる日だ。

 対戦カードは、森内俊之九段(3勝5敗)―行方尚史八段(6勝2敗)▽渡辺明二冠(5勝3敗)―久保利明九段(6勝2敗)▽深浦康市九段(4勝4敗)―佐藤康光九段(同)▽広瀬章人八段(5勝3敗)―三浦弘行九段(3勝5敗)▽阿久津主税八段(0勝8敗)―郷田真隆九段(4勝4敗)=いずれも前者が先手番。

 挑戦の可能性があるのは、首位の行方八段と久保九段、星一つの差で追う渡辺二冠と広瀬八段の4人。首位の一方が勝ち、もう一方が敗れれば勝った方が挑戦者に決まる。首位の2人がともに勝てば両者によるプレーオフ、2人がともに敗れれば最大4人によるプレーオフにもつれこむ。

 阿久津八段に続くもう1人の降級者になる可能性があるのは、三浦九段、森内九段、郷田九段の3人。

 対局は持ち時間各6時間。終局は本日深夜~翌2日未明の見通し。(深松真司)

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