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 朝日新聞で再連載中の夏目漱石「三四郎」は23日付で終わり、4月1日から漱石「それから」を106年ぶりに連載します。主人公・長井代助は「高等遊民」といわれます。耳慣れない言葉ですが、漱石を始めとする多くの文豪が描いてきたモチーフで、この冬にはフジテレビ系の連続ドラマにも登場し、話題になっています。「それから」の魅力を語るのに欠かせない「高等遊民」とは?

 「高等遊民」とは、高い教育を受けながら一定の職についていない人物のこと。代助は月に一度、本家から金をもらい、本を読んだり、音楽を聴いたりして暮らしている。父は成功し、財産を造った。30歳で独身の代助はその金で一戸を構え、書生と家事をする婆(ばあ)さんを抱えている。

 漱石は繰り返し高等遊民を描いた。「虞美人草(ぐびじんそう)」の甲野さん、「彼岸過迄(ひがんすぎまで)」の松本や須永、「こころ」の先生もそう。漱石が高等遊民を描く理由を、作家の故丸谷才一は、評論家・山崎正和との対談(「夏目漱石と明治日本」文芸春秋、2004年)でこう語った。「西洋では貴族・上流階級の小説、社交界小説というのが基本」で、「十九世紀小説の基本的な型を日本に忠実に持ってこようとしたときに、高等遊民を書くと小説的に非常にうまくいく」。

 「漱石は高級な議論が書きたか…

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