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 東京電力福島第一原発が立地し、4年前の原発事故で全町民が避難を続ける福島県双葉町は、町内にある二つの広報塔を撤去する方針を決めた。いずれも両面に「原子力 明るい未来のエネルギー」「原子力 郷土の発展 豊かな未来」などの標語が書かれている。

 9日の町議会定例会で、撤去工事の費用約410万円を盛り込んだ新年度一般会計予算案を提出した。

 広報塔は1988年と91年に町が一つずつ整備した。原発と地域の共存共栄をうたうため、町が町民から標語を募った。

 事故後は周辺の放射線量が高いため補修ができず、次第に劣化。町は今回、住民の一時帰宅や業者の除染の際に強風で部品が落ちて人や車に当たる危険があるとして、撤去を決めた。

 かつて「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語を応募した大沼勇治さん(39)は事故で双葉町から茨城県古河市に移り住んでいる。「壊すのは簡単だが、事故を思い出して原発を議論するきっかけになるものだと思うので、残してほしい。町の歴史が消されてしまうように感じる」と語った。(根岸拓朗)

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