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 両親のいずれかが日本人である場合、子は外国で生まれても日本国籍を得るが、3カ月以内に日本の役所に届けを出さなければ日本国籍を失う――。そう定めた国籍法12条の規定が憲法に違反するかが争われた訴訟の上告審判決が10日、最高裁第三小法廷であった。大谷剛彦裁判長は「二重国籍を避けるとする立法目的は、合理的で合憲だ」との初判断を示した。

 日本国籍があることの確認を求めた原告の敗訴が確定した。原告は、フィリピンで結婚した日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれた嫡出(ちゃくしゅつ)子(婚内子)で、フィリピン国籍の男女15人。親が国籍法の規定を知らなかったことなどから、期限内に国籍を選ぶ届けを出さなかったため、日本国籍を失った。「外国で生まれただけで国籍を失う規定は差別的だ」と訴えていた。

 一審・東京地裁と二審・東京高裁がいずれも「合憲」と判断して請求を退けたため、原告側が上告していた。最高裁は、届け出の期間が3カ月ある点や、日本に住所があれば20歳までに届け出ると日本国籍を取得できる点をあげ、「規定は不合理と言えず、外国で生まれた人への差別には当たらない」と結論づけた。(西山貴章)