[PR]

東日本大震災追悼式の福島県遺族代表、鈴木幸江さん(32)=浪江町出身=のことば

 私の住んでいた福島県浪江町は、人口約1万9千人の山と川と海の豊かな自然に囲まれた、心温かな方々が住むのどかな町でした。

 その町で穏やかな生活を送っていたところ、平成23年3月11日、突如発生した大地震と大津波により、父、母、そして弟を失いました。

 私の大切な家族の命を奪ったあの凄(すさ)まじい光景は、今でも忘れることができません。

 そして、大震災発生から4年経った今でも、原子力発電所の事故による放射能の問題のために町に戻れない状態が続いており、将来の展開がなかなか見通せないことについて、やりきれなさを感じています。

 大震災から丸4年が過ぎようとする今、残された私たちがなすべきことは何かと考えた時、多くの尊い命が犠牲になったことを教訓として、二度とこのようなことを繰り返さないために、そしてこの大震災を風化させないために、この経験を次の世代に伝えていくことではないかと思います。

 また、自衛隊、警察、消防をはじめとする多くの皆様が、身の危険もかえりみず救命・救助活動に当たっていただいたことや、全国の皆様から物心両面でご支援いただいたことに対しまして、改めて心より深く感謝を申し上げます。

 最後に、復興に向けては、放射能の問題、住宅の再建、農地の復旧など、まだまだ課題が山積しておりますが、ひるむことなく、みんなで力を合わせて一歩ずつ努力していくことを、大震災の犠牲となられた方々に改めてお誓い申し上げ、遺族代表のことばといたします。