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 東京・渋谷駅近くにある渋谷区立宮下公園の改修に伴い、公園で生活していた男性のテントなどを強制撤去したのは違法だとして、男性や支援団体が区に約590万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、東京地裁であった。沢野芳夫裁判長は「撤去前に、男性を無理やり担ぎあげて退去させたのは違法だ」として、男性に11万円を支払うよう区に命じた。強制撤去そのものは「適法」とした。

 同公園をめぐっては、区がスポーツ用品メーカーのナイキジャパンに命名権(ネーミングライツ)を売却。公園の改修のために2010年9月、テントなどを強制撤去する「行政代執行」を実施した。これに先立ち、退去を拒んだ男性を区職員らが担ぎ上げて退去させたが、判決はこの方法が「許される範囲を超えている」とした。

 一方、「同社が公園の改修費用を負担し、その対価として区が命名権を与える」とした契約を区が結んだことについて、判決は「必要な議会の議決がなく、地方自治法に違反する」と指摘した。