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 大阪地検が拘置所の独居房を捜索し、弁護人への手紙を押収したのは刑事訴訟法上の秘密交通権の侵害にあたるとして、男性受刑者(44)と弁護人が国に3300万円の賠償を求めた訴訟の判決が16日、大阪地裁であった。佐藤哲治裁判長は違法な捜索だったと認定し、国に計110万円の賠償を命じた。一方で「捜索を許可した裁判官にも重大な過失がある」とした男性側の主張は退けた。

 男性は2008年、別の男と共謀して大阪府内のパチンコ店で従業員に刃物を突きつけ、金庫から約1千万円を奪ったなどとして起訴された。捜査段階で容疑を認めたが、一審の公判が始まった後の10年2月に起訴内容を否認。地検は同7月、大阪拘置所の単独室を捜索し、男性が弁護人に出すことにしていた手紙や弁護人が被告人質問の内容を書いて差し入れたメモなど約40点を押収した。男性は懲役10年(求刑懲役13年)の実刑判決が確定した。(阿部峻介)