「ぼんぼん」「優しさごっこ」などの作品で知られる児童文学作家の今江祥智(いまえ・よしとも)さんが20日、肝臓がんで死去した。83歳だった。通夜は22日午後7時、葬儀は23日午後2時から京都市東山区五条橋東3の390の公益社中央ブライトホールで。喪主は妻栄里子(えりこ)さん。

 大阪市に生まれ、大阪大空襲を経験。終戦後、同志社大学で英文学を学んだ。名古屋で中学校の英語教師を務める傍ら、雑誌や新聞に作品を発表し、1960年に上京、編集者として福音館書店などの出版社に勤めながら執筆活動を続けた。68年に関西に戻り、活動拠点を京都に置いた。

 空襲などの戦争体験を投影した代表作「ぼんぼん」(73年)で日本児童文学者協会賞。「兄貴」(76年)で野間児童文芸賞。80年には「優しさごっこ」がNHKでドラマ化され、81年には児童文学誌「飛ぶ教室」の創刊に尽力。88年に「ぼんぼん」「兄貴」「おれたちのおふくろ」「牧歌」の4部作で路傍の石文学賞を、「いろはにほへと」(2004年)で日本絵本賞を受賞した。

 漫画家の手塚治虫さん、作家の灰谷健次郎さん、詩人の谷川俊太郎さんらと交流があった。翻訳者としても活躍し、全文関西弁の絵本「ぼちぼちいこか」、W・サローヤンの長編「ワン デイ イン ニューヨーク」などを手がけた。