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 ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は20日、バチカン(ローマ法王庁)で日本カトリック司教団と会談し、東日本大震災で起きた福島第一原発事故などを旧約聖書の「バベルの塔」になぞらえ、人間の思い上がりが文明の破壊を招くと警鐘を鳴らした。

 司教団の岡田武夫・東京大司教などによると、法王は「人間が思い上がり、恣意(しい)的な動機で自分に都合のいい社会を作ってしまう。自分のためになると思ってしたことが自分を破壊する結果になっている」と指摘。文明を破壊する最たるものとして兵器の製造・輸出を挙げ、「そこが莫大(ばくだい)な富を得ているのが問題だ」と述べた。

 司教団は2月、戦後70年のメッセージを発表し、戦時下で起きた人道に反する罪の歴史を否定する動きや、集団的自衛権の行使容認により事実上憲法9条を変えようとする政治の流れに懸念を表明。バチカンの首相にあたるパロリン国務長官との会談では、このメッセージや憲法9条などについて話し合い、パロリン氏はメッセージを日本政府に手渡すことを促し、「対話をさせるためには働きかけなければならない」と述べたという。(ローマ=山尾有紀恵)

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