トーマス・トランストロンメルさん(スウェーデンの詩人、心理学者、ノーベル文学賞受賞者)がノーベル財団などによると、26日にストックホルムで死去、83歳。

 1954年、23歳の時に発表した最初の詩集「17編の詩」で注目を集めた。日本の俳句に影響を受けた「俳句詩」に傾倒し、短い言葉で叙情に満ちた世界を表現することから「隠喩の巨匠」と呼ばれた。90年に脳卒中で右半身不随となり、失語症の後遺症も抱えたが、96年には病気の詩人の心象風景を描いた詩集「悲しみのゴンドラ」を発表。作品は日本語を含む50以上の言語に翻訳された。

 2011年にノーベル文学賞を受賞した際、スウェーデン・アカデミーは授賞理由を「凝縮された透明感のある描写を通して、現実に対する新たな道程を示した」とたたえた。(ロンドン=渡辺志帆)