【動画】定置網にかかった「メガマウス」と見られるサメ=三津大敷組合・山本幸生さん撮影
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 高知県室戸市室戸岬町の三津大敷組合の定置網に、深海ザメの「メガマウス」とみられる魚がかかった。大阪市の水族館に引き渡す予定だったが、翌日までに網から逃げ出した。収容するために現場に来た水族館の担当者は「捕まえてみたかった」と残念がった。

 メガマウスは、巨大な口が特徴。だが、生えている歯は細かく、ジンベイザメなどと同様にプランクトンが主食だ。捕獲例が少なく、生態はよくわかっていない。

 網にかかった魚は体長5メートルほど。同漁協の山本幸生副船長が1日、昼の水揚げの際に見付けた。「5、6年前にもかかったことがある。珍しいサメだから覚えていた」と山本さん。

 貴重なサメを生きたままの状態で研究者に引き渡そうと、大阪市の水族館「海遊館」に連絡。2日朝には収容できる段取りをつけた。深海魚がよくかかる三津の漁師さんならではの判断だった。

 ところが、引き渡す当日、網の中にサメの姿はなかった。どこからか、するりと抜け出したらしい。

 日本ウミガメ協議会室戸研究基地の渡辺紗綾さんは「元気のいい個体だったので自力で逃げ出したみたいです」と話す。収容するために駆けつけた海遊館の田井康之学芸員も「網の中を撮影した動画だけではメガマウスとは特定できないが、十分その可能性はあった」。逃した大魚を惜しんだ。(根岸敦生