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 朝鮮中央通信によると、北朝鮮は2日、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)議長宅への家宅捜索などに抗議する通知文を外交ルートで日本政府に送り、「このような状態では朝日政府間の対話もできない」などと主張した。

 日本の警察当局による総連への捜査を牽制(けんせい)し、拉致問題などをめぐる日朝協議を揺さぶる狙いがあるとみられる。

 通知文は、日本人拉致被害者の再調査を約束した昨年5月の日朝合意を「我々は誠実に履行している」とする一方、「日本が拉致問題を双方の間で解決する合意を破り、国連の人権舞台で国際化することで信頼できなくした」と指摘しているという。

 また、北朝鮮の最高人民会議(国会に相当)の代議員である総連の幹部活動家らへの家宅捜索を「前代未聞の国家主権侵害行為」だと非難し、日本政府に謝罪を求めている。

 岸田文雄外相は2日夜、大使館ルートを通じて北朝鮮から連絡があったことを認めた上で、「日本側は(昨年)5月の日朝合意を誠実に履行している。今回の北朝鮮の発表は全く受け入れることはできない。日本政府としては日朝合意に基づいて、北朝鮮が迅速に調査を行い、特別調査委員会の報告、通報を速やかに、正直に行うことを求めていく立場は全く変わりがない」と記者団に語った。

 日本外務省の担当者は2日、「報道の内容も含めて、情報を整理している状況だ」と語った。(貝瀬秋彦=ソウル、村松真次)