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絵本作家・あべ弘士さん

 絵本をかくようになる前の25年間、北海道の旭山動物園で飼育係をしていました。ぼくの作品のテーマは動物の気配です。

 小さいころ、自然に身をおくことがうれしかったのをよくおぼえています。自然にふれるというより、身をおくこと、つまり同化することが、ただうれしかった。

 飼育係になって、さらにその感覚が研ぎすまされました。動物をつかまえるのも仕事ですから。

 たとえばエゾユキウサギは、キツネなどに追われて逃げるとき、ぴょんぴょんとまっすぐ進んだあとに急に10メートルほど横に高くとんでキツネを攪乱(かくらん)する。あるときかれらが、掃除をするぼくの肩ごしに横っとびをしました。ぼくを木か何かと思ったのでしょう。うれしかった。

 そういう感覚を身につけると、人間も自然の一部であることが体でわかってくる。おおきな生命の連鎖の一部にすぎないのだと。謙虚な気持ちにならざるをえない。このことをおしえてくれた自然や動物に恩返しをするつもりで作品をかいています。

 子育ても動物からまなびました。とくに子別れ。

 たとえばアザラシの子育ては3…

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