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 日本にいるミジンコは、どれも北米出身の4匹のメスから増えた「外来種」であるとの解析結果を東北大の占部(うらべ)城太郎教授(生態学)らのチームが論文にまとめた。オスと交尾せず、メスだけで子を産む「単為生殖」によって、同じ遺伝子型を持つクローンばかりが増えたらしい。

 全国の池など300カ所以上を調べ、このうち35カ所で採集できた200匹のDNAを解析した。遺伝子型は4種類だけで、どれも北米にいる種の雑種だった。わずかな変異の頻度から日本に来た時期を逆算すると、全国に広く分布する2種類は700~3千年前。西日本の一部で採取された2種類はごく近年だった。

 どれも乾燥に強い「休眠卵」を交尾せずに産む特殊なタイプ。池が干上がるなどの危機にすばやく対応でき、交尾しないと休眠卵を産めない在来種との競争に勝った可能性もあるという。

 クローンばかりだと、同じ病気でいっせいに死ぬおそれも高まる。占部さんは「日本のミジンコは交尾せず多様性を作れないので、集団としての寿命がやがて尽きる。新たな移入がなければ日本から消えてしまうだろう」と話す。(小宮山亮磨)