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 仏メディアは9日、バチカン(ローマ法王庁)が、フランスの次期駐バチカン大使の信任を同性愛者であることを理由に拒否していると報じた。ローマ・カトリック教会は同性愛を否定しており、フランシスコ法王は難しい判断を迫られそうだ。

 報道によると、仏政府の任命は1月だったが、4月になっても赴任先のバチカンは態度を保留。仏政府は人事の差し替えも検討中という。バチカンと在バチカン仏大使館はともに「コメントしない」としている。

 カトリック教会は、同性愛は自然に反するとして反対の立場をとる。ただ、教会の中には同性愛を許容すべきだとする改革派もおり、意見が対立している。フランスではオランド大統領が就任後の2013年4月に同性婚を認める法律が成立。10日付のイタリア主要紙レプブリカによると、バチカン内には「大使の指名はオランド氏の挑発」とみる向きもあるという。

 リベラルとされるフランシスコ法王も、2013年の公文書では「結婚とは男女がしっかり結ばれること。それが家族の基盤だ」と教会の従来の考えを堅持する考えを示した。一方、「神を求める善意の同性愛者を裁くことはできない」とも述べ、同性愛者を排除しない姿勢も示している。(ローマ=山尾有紀恵)