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 南アフリカなどに生息するケープペンギン(別名アフリカペンギン)が減り続けている。卵の乱獲やえさの減少などが原因とみられ、数百万羽いた生息数が、今は約5万羽に。減少を食い止めようと、保護団体は来年にも、人工の繁殖地を建設する計画だ。

 ペンギンを間近で見られる南ア南部ボルダーズビーチでは、産卵期を迎え、砂地にうずくまって卵を温める親鳥の姿が見られた。しかし、ビーチの管理人は「最近はヒナがかえっても『育児放棄』する親鳥が後を絶たない。えさとなる小魚が減少し、ヒナを育てられない」と話す。

 アフリカ南部を中心に、かつては数百万羽いたとみられるが、珍味とされる卵の乱獲などにより、1950年代には約35万羽に減少。その後もタンカーの重油流出事故で繁殖地が汚染されるなどして、現在では国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている。

 保護団体「バードライフ」は来年にも、浜辺の一部を柵で区切り、人や犬などが入れないようにして人工的に繁殖地を設ける方針だ。同団体のロス・ワンレス博士(43)は「今行動を起こさないと、ほかのアフリカの絶滅危惧種のように、手遅れになってしまう」と話している。(ボルダーズビーチ〈南ア南部〉=三浦英之