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 4年ぶりに開かれた日本、中国、韓国の観光担当大臣会合は12日、3カ国間を行き来する人を2020年に3千万人に増やすなどとした共同声明を採択した。14年の約2050万人から約1・5倍をめざす考えで、日本は、有名な観光地以外もめぐる中韓の旅行先の紹介や、飛行機やクルーズ船の就航を広げることなどを検討する見通しだ。

 東京で開かれた会合の終了後、太田昭宏国土交通相は「日本から中韓への旅行者を増やすことが課題だ」と述べた。

 14年に3カ国間を行き来した人は過去最多だったが、日本から中韓を訪れた人は500万人と、10年と比べ26%も減った。円安で旅行代が割高になっているうえ、日本が尖閣諸島を国有化した後に、中国で反日デモが起きたことなどが理由とされる。

 共同声明には、18年の韓国・平昌(ピョンチャン)五輪や20年の東京五輪に向けて欧米から観光客を呼び込むため、3国間をめぐるツアーをつくり、共同で宣伝することも盛り込んだ。

 また、「観光交流における質の向上」も記した。中国から日韓を訪れる一部の観光客が、生活習慣の違いからトラブルを起こしているためで、中国側も対策の必要性を認めた。

 会合は、日本と中韓との関係悪化で12年から中断していた。韓国の金鍾徳(キムジョンドク)・文化体育観光相は「観光交流は、厳しい政治状況を克服するうえで非常に大きな意味がある」と、関係改善に期待を示した。次回会合は16年、中国湖北省の武漢市で開く。(土居新平)