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 気象庁は13日、宮城・山形県境の蔵王山(1841メートル)で小規模な噴火が起きる恐れがあるとして、火口周辺警報を出した。火口となり得る場所から約1・2キロの範囲で大きな噴石が飛んでくる可能性があるといい、地元5市町は立ち入りを控えるよう呼びかけた。

 仙台管区気象台によると、火口湖の「御釜(おかま)」付近が震源とみられる火山性地震が7日以降に増加。13日も午後8時までに30回起きるなど4月だけで184回に達し、2010年9月に観測を始めて以来、月別で最多となった。

 蔵王山は昨年8月から活発な状態が続き、マグマや熱水の移動に伴うとされる火山性微動が18回観測された。今月9日にも1回あった。御釜周辺に噴気などの異常はみられないという。

 水蒸気噴火が起きれば、50センチを上回る大きさの噴石が飛ぶ恐れがある。火口が想定される範囲は広がりがあるため、警戒範囲は御釜から2キロ程度で、東側では最大約3・5キロに及ぶ。

 5月の大型連休を前に、地元は観光への影響を懸念する。山頂付近を通る道路「蔵王エコーライン」は24日に冬季閉鎖を解除する予定だった。宮城県観光課の担当者は「出ばなをくじかれた」と話す。山頂付近のレストハウス開業も警報解除まで難しいという。

 山形市は火口から約1・2キロに避難勧告を出した。蔵王温泉で飲食店を営む40代男性は「冬はスキー客が来たが、これからのシーズンは厳しいと思う」と危機感を募らせる。蔵王温泉観光協会の伊藤八右衛門会長(66)は「御嶽山の噴火以降、蔵王温泉も風評被害を受けている。蔵王温泉は火口から5~6キロと規制区域内ではないので、お客様に正しい情報を提供したい」と話した。