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 埼玉県警運転免許センター(鴻巣市)での講習を受託している一般社団法人「県指定自動車教習所協会」の幹部が今年1月、免許更新者らへの講習時間を本来の2時間から20分程度短縮していたことが関係者への取材でわかった。「受講者が多かったため」などと説明したが、協会は幹部2人(いずれも県警OB)を注意処分とした。

 講習を受けた約60人に対しては「教材の内容を、後で確認してもらうようにした」といい、再受講は必要ないとしている。

 県警運転免許課や協会によると、短縮されたのは1月6日午前8時50分からの「違反運転者講習・初回更新者講習」。法律で2時間の受講が義務づけられているが、受講者が多く、部屋が足りなくなる恐れが出てきたことから、幹部らが短縮を決め、講師を通じて「事情により講習時間を短縮したい。正規の時間での講習を希望する人がいるなら申し出て」と受講者に伝えた。受講者の一人で県南部の市議会議員が「なぜ短縮するのか」などと指摘。県警が知ることになった。

 問題発覚後、県警は協会を口頭で注意。さらに、過去にも「時短」があったかを調査したが、確認できたのはこの日の1回だけだった。処分された協会幹部は動機について「講習を待つ人が廊下にあふれ、不慮の事故や暴動が起きないようにしたかった」などと説明したという。

 協会は1987年以降、県警から同業務を継続的に受注。担当者は「本来であれば県警と協議して部屋を確保すべきだった。委託を受けている立場にもかかわらず、勝手に判断してしまい、申し訳ない」と話している。(高橋克典、坂東慎一郎)