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 2005年4月に起きたJR宝塚線(福知山線)脱線事故から25日で10年になるのを前に、朝日新聞社は犠牲になった乗客の遺族と負傷者に対して、心身の状態などについてアンケートを実施した。遺族の4割以上、負傷者の2割以上が、事故後に見た光景を今も思い出すと回答。多くの被害者に、事故による精神面の苦しみが続いていることが明らかになった。

 アンケートは事故で死亡した乗客106人の遺族と、負傷者562人のうち連絡先などが判明している137人を対象に、今年2月から4月にかけて実施した。面接と郵送を併用し、犠牲者36人の遺族42人と、負傷者38人の計80人から回答を得た。

 回答した遺族の43%に当たる18人が、事故後に見た光景を思い出したり夢に見たりするフラッシュバック症状に今も苦しんでいると答えた。以前苦しんだ人も5人おり、合計すると半数以上にのぼった。負傷者も21%に当たる8人に今もフラッシュバックがあり、かつて経験した人も合わせると20人(53%)に達した。

 4両目に乗っていて頭を負傷した大石義文さん(56)=兵庫県伊丹市=は、「鉄道事故のニュースを見ると、マンションに張り付いた電車や慌てふためいた乗客の様子を思い出してしまう」と答えた。

 心の問題について、専門家による治療・相談を今も受けているとした遺族は7人(17%)、負傷者も4人(11%)。姉を亡くした同県西宮市の女性(47)は、うつ病と心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断され、治療を受けている。「仕事はもちろん、人との付き合いにも大きな影響が出ている」と答えた。

 負傷者には、大勢が亡くなったのに自分が助かったことに「サバイバー・ギルト」(生存者罪悪感)を感じている人も多い。「今もある」6人(16%)、「以前あった」14人(37%)と、合わせて半数以上が生き残ったことへの後ろめたさを一度は感じていた。

 1両目で負傷した木村仁美さん…

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