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 静岡県の40代の在日韓国人の男性が、勤務先の社長に日本での通名ではなく本名を使うよう強要され、精神的苦痛を受けたとして、社長に慰謝料330万円を求めた訴訟の判決が24日、静岡地裁であった。大久保正道裁判長は、社長に55万円を支払うよう命じた。社長側は控訴する方針。

 判決によると、男性は日本で生まれ育った。通名を使用していたが、2012年11月と13年1月に勤務先で社長から「朝鮮名で名乗ったらどうだ」などと言われた。判決で大久保裁判長は、通名を使うことは男性のアイデンティティーの中核を成していると指摘。社長の発言について「著しく不快感を与えるもので、自己決定権及びプライバシー権を実質的に侵害する」と男性側の主張を認めた。

 判決後、男性は「金額の問題ではなく、自分の主張が認められて満足している。自分は日本人だと思っているし、これからも通名を名乗っていきたい」と話した。