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 NHKの復興応援ソング「花は咲く」の歌詞が、震災4年を経て、1カ所変わった。亡くなった人の視点で語っていた「わたしは何を残しただろう」の3度の繰り返しのうち、最後の1回だけを、これからを生きる者の視点で「わたしは何を残すだろう」に。東北地方向けにMay J.さんが歌うバージョンが、4月24日から放送されている。

 NHK仙台放送局によると、詞を変えることを考えたのは、作曲者で仙台出身の菅野(かんの)よう子さん。「4年が経ち、自分もやっと一歩立ち上がってみようという気分になった。そこで初めて曲の最後で、何を残すだろう、と言えた」「東北の人が一歩前へ進む勇気に、寄り添えたらと思う」と語っている。作詞者の岩井俊二さんにも相談し、賛成してもらったという。

 「花は咲く」は2012年3月から放送され、千昌夫さん、西田敏行さん、荒川静香さん、中村雅俊さんら東北にゆかりのある人が歌い手を務めている。著作権料などは義援金にあてられる。被災地でも、仮設住宅の催しや学校などで広く歌われてきた。

 仙台出身の岩井さんは震災後、石巻の先輩が「僕らが聞けるのは生き残った人間の話。死んでいった人間たちの体験を聞くことはできない」と語った言葉に背を押された。死者の思いに想像力を働かせて、詞を書き上げたという。(石橋英昭