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 大阪市をなくして五つの特別区を設けるいわゆる「大阪都構想」の是非を問う住民投票が27日に告示され、大都市制度のあり方をめぐる論戦が本格的に始まった。橋下徹大阪市長が一石を投じた議論は、5月17日の投開票日に決着する。

 橋下氏は27日夕、大阪市中央区の街頭で「大阪全体を考えて、しっかりと計画をまとめて実行する強力な役所が必要だ」と訴え、都構想の必要性を強調した。

 都構想は橋下氏が府知事時代の2010年、府と市による二重行政の解消を目指して提唱。大阪市の仕事のうち、インフラ整備などの広域行政は大阪府に、教育や福祉など身近な仕事を特別区に移す内容だ。

 権限が大きく府と開発を競い合う政令指定市の大阪市を解体して、適正な規模の特別区が住民サービスに専念し、開発は府に任せようという狙い。26日まで13日間続けた住民説明会で、橋下氏は「二重行政をこのまま続けるのか、変えるのか」と問い続けた。

 都構想の手続きは12年に成立した大都市地域特別区設置法に基づき、住民投票の結果は法的拘束力がある。住民投票で賛成多数となれば、17年4月の大阪市の廃止と特別区の新設が決まる。ただ、橋下氏が目指す「大阪都」への名称変更には別の法整備が必要だ。

 自民党など反対派は「大阪市民にとっては不利益ばかり。大阪全体に大混乱を起こす内容だ」(自民党市議)と批判を展開。反都構想勢力は結集しつつある。

 反対多数で大阪市の存続が決まれば「政界引退」の意向を示している橋下氏にとって、住民投票は最終決戦となる。対象は大阪市内の有権者約211万人。公職選挙法が準用されるが、通常の選挙と違ってビラやテレビCMに制限がないなど、投票日まで賛成派と反対派が幅広く活動できる。

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