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 「筆談ホステス」として話題になった斉藤里恵さん(31)=日本を元気にする会=が、26日投開票の東京都北区議選(定数40)で、初当選した。1歳で聴覚を失い、うまく話せない。選挙運動を細かく規制する公職選挙法が立ちはだかる中、候補者50人中トップの6630票を集めた。

 青森県出身で2007年に上京。銀座のクラブでホステスとして働き、筆談での接客が人気を集めて自叙伝も出版された。知人の前区議から誘われ、「障害者の声を政治の世界に届けたい」と立候補した。

 斉藤さんは27日未明、同区の選挙事務所で、筆記ボードに「まだ信じられない」と感想を書いた。「バリアフリー社会の実現」に力を注ぐという。

 公選法上、区議選では選挙用ビラを配れない。斉藤さんは街頭演説の代わりに、ボードに文章を書いて見せようと考えたが、公選法が禁じる「文書図画の掲示」にあたる可能性があるとして断念。告示後は有権者一人ひとりに名刺を渡してPRしたが、これも違反の恐れがあると警察から指摘され、支援者とともに有権者に声をかけるしかできなかった。

 「今の選挙制度は、『音』があることが前提。言語や聴覚の障害者を排除しているのでは」と訴える。

 手話は「初心者レベル」で勉強中だ。区議会では、パソコンの音声読み上げソフトを使って質問するなどの方法を考えており、議会側と相談していくという。

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 兵庫県明石市議選(定数30)では明石ろうあ協会事務局次長の家根谷(やねたに)敦子さん(55)=無所属=が初当選。生まれつき耳が聞こえず、街頭や集会では手話で語りかけ、次女の智美(ともみ)さん(28)らが聴衆に伝えた。全日本ろうあ連盟によると、手話通訳が必要な聴覚障害者の議員は、01年に長野県白馬村議に初当選して1期務めた女性がいるという。家根谷さんは「障害があってもなくても、互いに支え合える社会をつくりたい」と手話で意気込みを語った。(佐藤恵子)