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 昨年5月放送のNHK「クローズアップ現代」で「記者の指示によるやらせがあった」と指摘されている問題で、NHKの調査委員会は最終報告を取りまとめ、28日に公表する方針を固めた。記者が詐欺の活動拠点を突き止めたかのような番組の構成などについて、過剰な演出があったと認める一方で、関係者の言い分が食い違うことから、演技指導などの意図的なやらせや、事実のねじ曲げがあったとの認定には至らなかったという。

 複数のNHK関係者によると、調査委は27日に会合を開き、最終報告書の内容について外部委員の弁護士ら3人の了解を得た。記者のほか籾井勝人会長や関係理事らの処分も検討するといい、28日のNHK経営委員会に報告したうえで、公表する見通し。

 番組は、出家して戸籍名を変えることで債務記録の照会を困難にする「出家詐欺」の特集。多重債務者に出家をあっせんするブローカーとして登場した大阪府内の男性が、「私はブローカーの経験はなく、記者にやらせ指示を受けた。憤りを感じる」として、NHKに対して訂正を求める申入書を提出し、21日には放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会に審理を申し立てている。(後藤洋平、岩田智博)