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 手軽に本が買えるインターネット通販やコンビニに押され、厳しい経営が続く「まちの本屋さん」。そんななか、宮崎県日南市の書店が店内に農産物直売所を開き、話題となっている。ほかにもアイデアで勝負する個性的な書店も増えつつある。

 キャベツやトマトなどの地どれ野菜や、名産の日向夏、カツオの刺し身、アジの干物などの海産物、地元産のしょうゆや豆腐……。宮崎県内各地の特産品が所狭しとおかれている。レジの向こう側には、本がぎっしり詰まった書棚がずらりと並ぶ。

 日南市戸高3丁目の書店「見聞読タナカ日南2号店」に今年3月にオープンした直売所「ほんのえき田中屋」は、そんなちょっと不思議な光景が広がる。

 「農家の人たちが直売所を探している」。そんな声を地元の農業委員から聞いた書店の田中良朋さん(36)。「空きスペースを利用できるのでは」と思いついた。農家の話を聞いたり、業者を公募したりするのに1年以上をかけてオープンさせた。

 「ほんのえき」のスペースは約130平方メートル。直売所と書店は自由に行き来できる。茶葉を売る一角にはお茶に関する本を、真っ赤なトマトの横にはトマト料理の本を置くなど、書店ならではの工夫も。休憩コーナーには、日々の献立づくりなどに生かしてもらおうと、料理関係の本など約300冊を並べている。

 若い主婦や年配の女性など、従来より幅広い年代の人が訪れるようになり、書店への来店者も増えつつあるという。夕食の材料を買いに来ていた主婦(71)は「食材を選び、本を見て何が作れるか考えるのも楽しそう。書店に行くのは月に1度くらいだったけど、これからはもっと通いたい」。

 出版科学研究所(東京)によると、全国の書店数は2003年の約1万9千店から、14年には約1万4千店に減った。宮崎県内でもそうした傾向は顕著で、県書店商業組合によると、1980年代には100店以上あった組合加盟店は現在39店まで減った。日南市内には3書店あるが、隣の串間市では昨年、唯一の老舗書店が破産し、ゼロになった。

 同研究所によると、書籍・雑誌…

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