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 「もっと頑張りなさい」と保護者が子どもを叱って励ましても、自立した生活を営む力は向上しない――。そんな結果を国立青少年教育振興機構が1日に発表した。

 調査は2012年9~10月、全国の公立校の小学4~6年生、中学2年、高校2年と、小4~小6の保護者を対象に実施。子ども約1万7千人、保護者約7800人から回答を得た。

 「自分と違う意見や考えを受け入れる」「ナイフや包丁でリンゴの皮をむく」「上手に気分転換する」などを「生活力」と位置づけて、体験活動や保護者の関わりとの関係を見た。

 その結果、小4~小6では「よく『もっと頑張りなさい』と言う」など、保護者が叱咤激励(しったげきれい)する度合いが高くても、生活力に違いは見られなかった。一方、保護者が自分の体験を話したり、「山や森、川や海など自然の中で遊ぶ」といった自然体験や家の手伝い、読書などをしたりする子どもほど生活力が高かったという。

 分析に当たった青山鉄兵・青少年教育研究センター客員研究員は「保護者の注意だけで、具体的な体験を伴わないと生活力は身につかないということだろう。ただ、体験を積めるかは家庭による格差もある。学校でどう取り組むか検討する必要がある」と指摘する。(片山健志)