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 順天堂大順天堂医院(東京都文京区)は、65歳未満で発症する若年性認知症の週末検査入院(2泊3日)を6月から始める。平日は仕事で受診が難しい人たちに検査を促し、集中的に調べる。早く見つけて治療を始め、失職を防ぐなどの対策も早くとれるようにしたいという。

 若年性認知症は、うつ病などとの見分けが難しい。順天堂医院の若年性アルツハイマー病専門外来では複数回の受診が必要で、申し込みから診断まで通常4~5カ月かかるという。

 週末検査入院の対象になるのは、記憶障害や、注意力・集中力の低下、意欲の低下、うつなどの症状があり、勤務に支障が出ている人。当面は毎週末に1人ずつ受け入れる。

 金曜の午後3時に入院し、日曜の午前中に退院する。認知機能や脳画像、睡眠状態など10種類以上の検査をする。結果が出るのは退院から約1週間後、申し込みからは1カ月程度にしたいという。公的医療保険が使え、自己負担は6万~8万円。

 予約の受け付けは5月11日から。住所、氏名、年齢、FAX番号、電話番号を記入し、順天堂医院へFAX(03・3813・9057、03・3813・2830)で申し込む。その後、医院から送られてきた問診票を提出し、それをもとに医師が検査入院の必要性を判断する。

 順天堂大の新井平伊教授は「症状が初期のうちに見つけて治療することで、認知機能の悪化を抑えていきたい。早い段階から家族や職場の相談に乗りながら対応すれば、働き続けることは可能だ」と話す。

 厚生労働省研究班が2009年に公表した調査によると、若年性認知症の人は推計で国内に約3万8千人。順天堂医院の試みは、大学病院が若年性認知症の人の就業支援の強化に乗り出した形で、ほかの病院に広がる可能性もある。(武田耕太)