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 国土地理院は8日、火山活動が活発化している箱根山(神奈川県)の大涌谷(おおわくだに)で、直径200メートルの範囲が最大6センチ程度隆起したとする解析結果を公表した。これまで箱根山の膨張を示すデータは得られていたが、地球観測衛星「だいち2号」による観測データにより隆起の範囲と程度が具体的にわかった。

 電波で測った衛星と地面との距離を、地震が増えた前後で比べた。その結果、4月18日から5月7日までの間に、大涌谷の谷底付近が隆起していた。これまでは、山の傾きを測る地上の傾斜計でわずかに山が膨張していることしかわかっていなかった。

 国土地理院宇宙測地課の和田弘人(こうじん)課長は「隆起の範囲が狭いことから、地下の浅いところで地殻変動が起きている可能性がある」と話す。箱根山の火山活動を観測している神奈川県温泉地学研究所の竹中潤研究課長は「隆起している範囲は強い噴気が出ているところなので、地下の圧力が高まった結果ではないか」と指摘する。(渡辺周)