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 高山にすみ、「神の使い」と伝わるニホンライチョウ。国内の生息数は2千羽を切ったとみられている。トキやコウノトリのような絶滅の危機を前に、今年度から富山市ファミリーパークと東京・上野動物園が人工飼育に乗り出す。

来月、卵採取し人工孵化へ

 富山市ファミリーパークのライチョウ舎。ずんぐりむっくりした丸っこい鳥が短い脚で歩き回り、多くの来園者が足を止める。

 展示しているのはノルウェー産のスバールバルライチョウ。特別天然記念物のニホンライチョウより一回り大きい亜種だ。2010年に現地から卵を運んで飼育を始めた。12年に国内で初めて自然繁殖に成功。現在は23羽を育てている。

 ニホンライチョウは3千メートル級の山々が連なる北アルプスや南アルプスなどに生息する。環境省によると、1980年代には約3千羽がいたとされるが、近年は2千羽弱に減ったとみられている。キツネやカラスなどの捕食者や、高山植物の芽や種といった同じエサを食べるニホンジカが高山帯へ侵入したこと、登山者のゴミやし尿で細菌・ウイルスに感染したことなどが原因と考えられている。

 環境省は2月、公益社団法人「日本動物園水族館協会」(JAZA)と連携し、種の保存法に基づいてニホンライチョウの人工飼育を今年度から始めることを決定。スバールバルライチョウの飼育を共同研究するファミリーパークと上野動物園が選ばれた。6月に乗鞍岳(標高3026メートル)で卵10個を採取し、人工孵化(ふか)させる。5年をめどに繁殖技術の確立を目指す。

飼育手探り、資金に課題も

 飼育は手探りになりそうだ。ニホンライチョウは文化財保護法、種の保存法などで捕獲や売買が禁じられている。公的施設では長野・大町山岳博物館が1963年から約40年間、国の許可を得て病理研究などを目的に飼育した実績がある。同館によると、多い時には17羽の成鳥がいて、最高で5世代まで世代交代した。野生より長く8~9年生きた個体もいたが、感染症などで徐々に減り、04年に最後の1羽が死んで飼育は途絶えた。

 ファミリーパークと上野動物園…

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