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 経営再建中のシャープが14日発表した2015年3月期決算は、純損益が2223億円の赤字になった。主力の液晶パネルが中国で思うように売れず、不振の太陽電池やテレビの赤字も膨らんだ。2年前の再建策がうまく行かず、電機大手が軒並み好決算をみせる中で取り残された格好だ。

 前年は115億円の黒字だった。再び大きな赤字に逆戻りしたためシャープは、再建に向けて新たな経営計画をまとめ、銀行などから2250億円の金融支援を受け、人員削減や工場の売却などのリストラを進めることを明らかにした。

 売上高は前年比4・8%減の2兆7862億円。本業のもうけである営業損益は480億円の赤字(前年は1085億円の黒字)だった。長期契約で買った太陽電池の材料の価格が下がり、550億円近く損したことが大きい。

 さらに、液晶や太陽電池などで売り上げが予想より伸びなかったため、堺市や三重県亀山市などにある工場の価値が下がったとして1千億円近い損失を計上、赤字がふくらんだ。ライバルの収益向上に貢献した円安も逆風になり、国内で売る白物家電を海外でつくって輸入するため、利益が縮んだ。

 このままでは、借金などが会社の持つ資産を上回る「債務超過」に陥るため、メインバンクのみずほ、三菱東京UFJ両銀行から借りている2千億円を優先株に振り替えて資本を増やす。2行が出資する投資ファンドにも250億円の優先株を買ってもらう。そのほか、資本金1218億円を5億円まで減らし、積み上がった赤字の穴埋めに回す。

 国内で9月末にやめる希望退職者を3500人程度募る。各事業の収益管理を徹底するため、それぞれの事業をひとつの会社に見立てる「社内カンパニー制」を10月から採り入れる。

 経営責任では、大西徹夫副社長と専務2人が取締役を退く。高橋興三社長は留任し、水嶋繁光副社長は代表権のない会長に残る。高橋社長は「身をひくのも一つのやり方だが、外部環境の変化に強い会社にすることが私の責任だ」と話した。(西山明宏)