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 14日に法案が閣議決定された安全保障法制に基づき、海外の紛争地などで、従来以上にリスクを背負う可能性がある自衛隊。「専守防衛」に徹してきた隊員の中には、覚悟や使命感に加え、不満や戸惑いを口にする人もいる。家族らも不安を募らせる。

 午後6時すぎ、首相官邸であった記者会見。「自衛隊員は自ら志願し、危険を顧みず、職務を完遂することを宣誓したプロフェッショナル」。安倍晋三首相は隊員たちをこうたたえた。

 隊員側は法案をどうみるのか。

 「現場を知らない官僚や政治家が作り上げた法案。隊員が殺し、殺される、血なまぐさい話が避けられている」。10年ほど前にイラクに派遣された陸上自衛隊の幹部は、危険な任務を担わされる自衛官の命の問題と向き合わない机上の議論が進んでいると感じるという。

 法案により、襲われた他国軍を武器を使って助ける「駆けつけ警護」が可能になる。米軍はイラクで救出作戦を行う際、戦闘ヘリも使って制圧を図っていた。「武器の使用は必要最小限にとどめると政府は言うが、手持ちの火器でやみくもに応戦しても、犠牲が増えかねない」と話す。

 一方、陸自北部方面隊(北海道)の40代の幹部は「普段、助けてもらっている他国の人間を助けに行くのは当然」と受け止める。憲法上の制約など、「日本の事情なんて、理解してもらえるわけがない」。

 PKO部隊の予備要員になった当時、万が一のために家族に遺書を書いた。娘からは近ごろ、「行けと言われたら、危険な所にも行くの」と尋ねられる。「当たり前だ」と返すのがいつものパターンだ。

 「今後は殉職するケースも出るだろう。自衛官になる若い人は、以前より覚悟が必要になる」と語る。

 取材に対し、こうした戸惑いや危機感を語る隊員は多くはない。箝口令(かんこうれい)が敷かれたという職場もあり、大半は「命令があれば行きます」などと口は重い。現場にはまだ、具体的な説明はないという。

 1991年にペルシャ湾へ機雷…

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