【動画】病気乗り越え、8年越しの結婚式=関根和弘撮影
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 突然の病気で数年間意識がはっきりしない状態が続いていた岡山県の女性が、徐々に回復し、昨年12月に結婚した。相手は倒れる前に婚約し、家族同然に闘病を支えてくれた男性。8年越しの結婚式だった。

 昨年12月、岡山市内の結婚式場。ウェディングドレス姿の中原麻衣さん(32)は車いすから立ち上がり、両親に支えられてゆっくりバージンロードを歩いた。その先では、新郎の中原尚志(ひさし)さん(34)が見守った。

 2人が婚約したのは、結婚式の8年前の2006年7月。1年間の交際を経て、尚志さんがプロポーズ。翌年3月、この式場で挙式の予定だった。

 ところが、式まで3カ月余の06年12月末、麻衣さんに異変が起きた。直近の記憶がなくなり、真夜中に奇声を上げるようになった。脳外科を受診したが、原因は不明。精神科病院に入院中、一時は心肺停止にもなった。岡山大病院に転院後も昏睡(こんすい)状態が続き、けいれんしたり暴れたりした。

 数カ月後、発症例が極めて少ない「抗NMDA受容体脳炎」の疑いが強まった。細菌やウイルスから身体を守るはずの免疫系が自分の脳を攻撃することで、幻覚を見たり呼吸が弱くなったりした後、無反応の状態などが続く。発症率は100万人に0・33人とされる。

 適切な治療が始まると、呼びかけに反応できるようになるなど、少しずつ快方に向かった。08年から3年ほどかけて、自分の名前を漢字で書き、感情を出せるようになった。

 11年春に退院。自宅で過ごすうち、家族は認識できるようになったが、病室や自宅に頻繁に来て話しかけてくれる尚志さんのことは思い出せなかった。「何でいつもそばにおるん?」と疑問に思っていた。

 きっかけは、昔の手帳だった。…

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